たとえ、身内であろうとしてはいけないことがある
いや、身内だからこそしてはならないことがある
今まで、心血を注いで自分を育ててくれていたことも理解しているし、その恩義に報いることも忘れていないつもりだ
なにかあれば、すぐに駆けつけて助けようとも思っている、そんな所存だ
だが、それとこれとは話が違うのだ・・・
事件は昨日起こった
息子が熱を出していたので、妻が午前中に病院に連れていき、受診後に実家に預けた
妻は遅れて仕事場に行った
僕は時々、電話で母親に状態確認、落ち着いて過ごしているという話だった
内服薬の作用か、よく眠っているとのこと、熱感も特にないという話を聞き安心していた
僕の帰宅に合わせて、息子を家まで連れて来てくれるという、気前の良い話に喜んでいた
そして帰宅
たまたま、妻とハチ合わせたので、一緒に家路を急いでいた
家が近づいてくる
ふと気付くと、父親が家の前で立っている姿が見えた
その後ろから、見かけない前髪横一文字パッツンの子どもの姿が見える??
誰だ?あの子は?あんな昭和風な子ども、この辺にいたかな?親は何してるんだ?
もやもやしたアンニュイな気持ちのまま、その子に近づいて良くみると・・・息子だった!!
『節子・・・それ・・・ドロップやない、おはじきや』
そんなセリフが僕の頭の中を駆け巡った
もちろん息子からは、蛍が何故すぐに死んでしまうのかは聞かれなかったのだが・・・
犯人は母親だった
以前から、母親に髪の毛を切ってあげろという声を聞いていたのだが、無視していたのだ
それが、この惨劇を生んでしまった
僕の非難の声にまったく意に介さず、半笑いのまま、なんだったら切ってあげた自分に感謝しろと言わんばかりの母親の表情を前に、僕は心から息子に謝ったのだ
ごめんね、息子よ、これからはお父さんがきちんと切ってあげるからね
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